突然ですが——
「うなぎって、ご飯と一緒に食べるからこそ最高じゃないですか?」
特に、名古屋名物「ひつまぶし」って
最初の一口から、最後のお茶漬けまで、
いろんな表情を見せてくれる贅沢な一杯ですよね。
でも…
「なんか家で作ると、あのふっくら感が出ない…」
「パサパサしちゃって、お店のと全然違う…」
そんな風に思ったこと、ありませんか?
実はこの“差”、
ちょっとした工夫やコツを知っているかどうかだけなんです。
今回は、うなぎ専門店【小松園】の職人として、
こだわり抜いてきた「ふわトロ食感の出し方」や
「美味しさの組み立て方」を
思い切って! こっそりお伝えしちゃいます。
【1】うなぎがふわっとする“あたため方”の違い
うなぎって、焼きたては美味しいけど
時間が経つと、どうしても固くなっちゃうんです。
でもね。
温め方を変えるだけで、ふわっととろける口どけになるんです!
▶ おすすめの方法は…
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蒸し器で、85〜90℃くらいの蒸気で3〜5分。
フタに布巾を巻くと水滴が落ちなくてGood! -
フライパン蒸しも簡単!クッキングシートと少しの水を入れて弱火で3〜4分。
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レンジの場合は、耐熱皿に酒をちょっとかけてラップ。600Wで20〜30秒くらい。
☝ポイントは「絶対に焦らず、しっとり温めること」。
【2】ごはんって、実はめっちゃ大事。
うなぎと一緒に食べる“ご飯”って、実は主役級なんです。
小松園では、ご飯の炊き方を
「タレと絡んだとき、ちゃんとほぐれて、でも芯は残す」
っていう…ちょっと“ワガママ”な条件で調整してます(笑)
▶ ご家庭でできるコツは…
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お水は、いつもよりちょい少なめ。ちょっと固めがいいんです。
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蒸らしは絶対15分以上!ここで決まる。
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隠し味に…お酢をほんのちょっぴり。(1合に小さじ1程度)
これ、ホントに試してみてください。ご飯のまとまりが違います!
【3】切り方で、食感まで変わるって知ってました?
うなぎを切るとき、
つい適当にザクザクやっちゃう…ってこと、ありませんか?
でも実は…表面をひつまぶし用に焼き上げたときは
もう一気に切っちゃったほうがいいんです(^^)
包丁の入れ方で、口当たりって全然変わるんです!
▶ プロのおすすめは…
- 出刃包丁で一気に刻む!
- 迷わずがっつりいきましょう(^^)
【4】タレの香ばしさは「ちょい漬け」で出す!
市販のうなぎって、味がちょっと単調…って感じることありませんか?
そんなときこそ!
自家製のタレ or アレンジで香りづけしちゃいましょう♪
▶ タレの黄金比(煮切り済)
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醤油:3
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みりん:2
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砂糖:1
軽く煮詰めて、とろみをつけて。
そして温めたうなぎを、タレにサッと10秒!
これだけで、「お店の味」にグッと近づきますよ。
【5】ひつまぶしの“3段活用”、楽しんでますか?
これ、実はめちゃくちゃ楽しいポイント!
「ひつまぶし」は3回に分けて食べると、
一度で3度おいしい贅沢なんです。
▶ 食べ方の流れは…
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そのまま。タレとご飯、うなぎの直球勝負!
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薬味を乗せて。わさび、青ねぎ、山椒、海苔…
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お茶漬けでさらっと。出汁をかけて、〆まで完璧!
それぞれのタイミングで、うなぎの違う表情が出るんですよ(^^)
【6】お茶漬けの“ダシ”、ちゃんと作ってます?
〆のお茶漬け。
ここで感動できるかどうか…は、ダシが決め手なんです。
▶ 簡単・本格派のだしレシピ
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水500mlに、昆布(10cm)と鰹節(ひとつかみ)
弱火でじっくり煮出して -
白醤油か薄口をほんの少し加えるだけ
簡単なんだけど…
「えっ、何これ!? 料亭の味…?」ってなるはず(笑)
【7】器にもこだわると、気分まで変わります
意外と忘れがちなんですが、
器が違うだけで、雰囲気も美味しさも一気にアップします。
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おひつや深めのどんぶりが◎
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黒・茶などの落ち着いた色が、うなぎの照りを引き立てる
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薬味やダシを小皿に分けると、もう“おうち料亭”ですね!
最後に。
ここまで読んでくださったあなたに、ありがとうの気持ちを込めて…
「ひつまぶしって、おうちじゃ無理だよね」
って思っていた方こそ、
ぜひ一度、今回のコツを試してみてください。
ほんの少しの工夫で、
おうちで味わう「ふわっ」「とろっ」「さらっ」の三重奏。
家族の「これお店の味じゃない!?」って驚く顔、
ちょっと想像してみてください(^^)
P.S.
この内容、ほんとは企業秘密に近いんですけど…
「おいしいって、幸せだよね」って思う人が一人でも増えてくれたら、
職人冥利に尽きます。